素人でもできる「五輪エンブレムやトートなど」ダメなデザインの見抜き方

デッドコピーやトレースは著作権侵害

2020年開催の東京オリンピックエンブレムをデザインしたアートディレクター佐野研二郎氏のデザイン盗用騒動は、当人の過去作品まで飛び火し大変なことになっています。

残念ながら佐野研二郎という人は、著作権侵害など犯罪認定も含めた数々の盗用を繰り返している輩であるというイメージを払拭できない状態であるといえるでしょう。

デザイン・クリエイティブ業界の危機

このブログでは、明確に言い切ってしまいますが一連の「佐野氏の盗用*1」の影響は、業界にとって計り知れない危機を招いたといえます。

具体的には、今後デザインを含むクリエイティブコンテンツに関して、代理店や業者は、顧客企業から盗用のリスク排除を求められること、顧客企業も発注する代理店や業者を疑心暗鬼でみてしまい、お互いに無駄な労力にリソースを費やさなくてはいけなくなること。

*1:サントリートートバッグの一部デザイン(フランスパン、BEACH等)は、トレースというものではなく著作者に許諾を得ず無断使用した完全なデッドコピー(盗用)です。

さらには、世に目立つ仕事は、主に海外からの訴訟ビジネスの対象に巻き込まれる可能性が高くなったこと。

ビジネスの基本は、互いの信頼関係の上で成り立っていますので、それを根底から破壊してしまった罪は非常に大きいといえます。

少なくない割合で存在する「なんちゃってデザイナー」

ビジネス上での筆者の立場は、コンテンツ・ディレクターです。個人差はありますが、全体の企画案を自分で立案して、コピーライターやデザイナーに制作指示を出すポジションです。弱小規模なのでセールスも兼任しています。デザインに関しては、ノースキルなので、質の高いコンテンツを制作するためには、優秀なパートナーデザイナーの存在が不可欠です。

当然、ビジネスの成功のために優秀なデザイナーを探し歩くことになります。ただ、これが本当に大変なのです。どの業界も同じだと思いますが、良い仕事をしてくれる人は、多忙なのでなかなかブッキングできません。スーパーデザイナーさんとの出会いは、本当に貴重なのです。

反面、クオリティが低く、スケジュールを守らなかったり、成果物の仕様変更があるとすぐにへそ曲げたりする「なんちゃってデザイナー」は、本当に数多く遭遇してきました。

そういった流れの中で、ダメなデザイナーを見抜くためのさまざまなスキルを身につけることが出来ました。

専門スキルがなくてもダメなデザインを見抜くことは可能

ようやく今回のエントリーの本題になりますが、これまでの経験からダメなデザインを瞬時で見抜くための参考情報をお伝えします。

デザインなどの専門知識がなくても、誰でも見抜けるようになると思います。

ポイントは、一つです。

デザイナーの過去の作品をできる限りたくさん見ることです。

常に良質な仕事を心がけているデザイナーさんの作品というのは、素人・玄人問わず、だれが見ても「作風」というものを感じることが出来ます。

その「作風」が、私の判断基準でOKであれば、まず間違いないデザイナーさんであると思っています。

作風とは成功体験から構築される独自のアーキテクチャー

では、なぜ「作風」で優劣が判断出来るのか?

良い仕事・周りから評価される仕事をたくさん経験するということは、多くの成功体験を積むことになります。デザインに限らず多くの成功体験は、ある種の真理というか「独自のアーキテクチャー」を当人にもたらします。

大げさに例えると、技を極めし者が到達する頂点というか奥義というイメージでしょうか。

つまり作風とは、成功体験を積み重ねて得たベストプラクティスで、そのデザイナーだけの比類なきアーキテクチャーであり、非常に信頼できる判断基準であるという訳です。

これは、実績の少ない駆け出しのデザイナーにも当てはめることが出来ます。作品が少なくても作風を感じられるデザインは、成功する可能性を持っているといえます。

コンピュータ業界では、すぐれたアーキテクチャーを有する人物を「アーキテクト」と称するそうです。アップル創始者であり数多くのイノベーション製品を創造してきた故人ステーブ・ジョブズは、究極のスーパーアーキテクトであったというのが業界の評価と聞き及びました。

アーキテクチャーを持たないデザイナーがパクりを正当化する

デザイナーのアーキテクチャーとは、依頼された仕事の成果をどのように達成するのかというプロセスそのものでもあります。故にロゴやエンブレムなどのグラフィックデザインなら仕事の規模関係なく、作品には論理的なメッセージがキチンと込められており、その内容はシンプルで万人にも理解できるものになっているはずです。

五輪エンブレム一連の盗用疑惑にもどりますが、まっとうに仕事に取り組み、成功体験を重ねてきた人の作品というのは、もし何かに似ていたとしても、それなりの存在感が感じられるものです。

仮に万が一、作品に批判が上がっても、自身のアーキテクチャーをベースにした制作の経緯を説明すれば、大半の人は納得するでしょう。

一方、佐野研二郎氏や彼を擁護していたデザイナーたちのコメントを振り返ってみてください。

デッドコピーをトレースと言い換えてみたり、ミスを弱い立場の責任にしたり、素人の批判を専門知識で論破しようとしたり、論拠のない中傷だったり、世間の批判に対してまったくといってよいほど論理的反証ができていません。

つまり、アーキテクチャーを持たないデザイナーは、オリジナリティをアウトプットできないし、批判に対して納得させ得る筋の通った説明もできない、後ろめたい瑕疵があることを推察されてしまう様ないいかげんな仕事をしているということです。

まあ、食べ物に例えれば、「のっけ」を「ばらちらし」としてドヤ顔で提供しているなんちゃって鮨屋みたいなものでしょう。

ちゃんとした仕事が出来ないなら、品書きから消したほうがまだ救われるというものです。
2015.8.23


iTEMへのお問合せ・仕事のご相談・ご依頼は
こちらまで
お電話でのご相談は
0120-307-870
平日10:00~18:00
セールス・勧誘は
ご遠慮ください

0 コメント:

コメントを投稿