
今回は、他社と差別化が出来て、経営にも営業面でもプラスになる戦略を盛り込んだ会社案内や企業サイトを作成する方法を紹介します。
●会社案内/サイトが企業を可視化する
iTEMでは、良質な会社案内や企業サイトというのは、取引先や顧客、マーケットなどから「信頼を得るに足る合理的な情報」をより多く集積しているコンテンツであると定義しています。「信頼を得る情報」をカテゴライズすると下図のようになります。
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企業が信頼を得るための構成要件例 |
信頼を得るためにどのような
「技術開発」を行っているか
「品質基準」を設けているか
「人材を育成」しているか、、等々
つまり、良質な会社案内や企業サイトを作成する過程で、企業を可視化するプロセスが副産物として生じるのです。可視化された情報は、自社の経営を顧みるにも役立ちますし、取引先や顧客にとっても重要な情報を提供することを可能にします。
●ビジネス・ヒエラルキーから企業像をプロファイリング
次に収集・整理した情報をいくつかのビジネス・ヒエラルキーにマッピングしていきます。![]() |
経営理念を分析する |
まず、会社の骨格である、経営理念を分析していきます。このレイヤは、大手企業の場合、ほぼ明文化されています。
一方、中堅・中小企業の大半は明文化されていないので、制作側の方で、ヒアリングを元に仮説を立てます。
この図でいうビジョンレイヤやミッションレイヤのキーワードが企業のキャッチフレーズとして使われ、バリューレイヤのキーワードは製品やサービス紹介のキャッチフレーズに使われることが多いです。
同様に、会社案内や企業サイト、製品サイトなどのキャッチフレーズは、この領域で考案し作成します。
参考例として、日産自動車の「NISSAN WAY」がぴったりはまるのでそれを紹介します。
※日産自動車のNISSAN WAYは、説明資料でありiTEMの制作実績ではありません
次に具体的なビジネスモデルを分析していきます。
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ビジネスモデルを分析する |
たとえば、「A社は技術開発力が優れていて、どこよりもはやく市場に最新技術を盛り込んだ製品を提供できるからすごい」「B社は、開発力は普通だが、販売網が全国にあるので安定した収益を得ることが出来る」等々、、企業のビジネスモデルの個性が見えてきます。
制作側は、その個性のアピール方法をデザインしていきます。
最後に組織風土を分析します。
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組織風土を分析する |
経営理念のバリューレイヤを掘り下げていきます。縦串の情報伝達や意思決定の流れ、横串の情報共有や業務連携をみていくと会社のコミュニケーションの実体が見えてきます。
「風通しのいい会社」という表現がありますが、これはフランクな雰囲気の組織という意味ではなく、図でいう縦串と横串のコミュニケーションが活発で問題が発生したときにスムーズに情報共有され、すばやく解決プロセスが実行される組織という意味合いの方が的を得てるといえるでしょう。
組織の風土の違いで、職場環境や求められる人材は異なってきます。このレイヤは、リクルーティング情報を作成する際に特に重要になってきます。
こうして、ようやく会社案内や企業サイトのラフ案を制作することが出来るようになります。実際の所、ここまでの取材やヒアリングを行うのは大変です。
しかし、この作業を行うことによって、企業理念やその他、さまざまなことを振り返ったり、見直したり出来るメリットがあります。
自分たちの会社は、本当に働いて欲しい人材が活躍できる職場なのだろうか?ビジネスモデルを最大化するための組織運営ができているだろうか?など、経営にとって改善すべき問題が明確になることも少なくありません。
経営や業務に何らかの問題を抱えている場合は、会社案内や企業サイトをリニューアルすれば、問題解決の糸口が見つかるのではないでしょうか。
2015.6.10
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