
オウンドメディアがあったからV字回復ができた?
2010年以降、TV通販と共に成長を遂げたジャパネットたかたの業績は急激に落ち込んでいきます。
2010年売上:1759億円↓
2011年売上:1531億円↓
2012年売上:1170億円↓
2013年売上:1423億円↑
TV機器の販売台数減少に比例したのか、TV通販の売上は2010年の200億円から2013年には5~10億円になってしまいます。
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出典:GFK:薄型テレビ販売台数推移、MM総研:スマートフォン市場調査 |
ジャパネットたかた、スマホ相手に苦戦 かつての家電イメージ払拭へ--テレビ需要が減少し、家電市場は厳しい
「弊社も2期連続で減収となった。スマートフォン(高機能携帯電話)の出現でカーナビやデジタルカメラの需要が食われた。だがスマートフォンが普及すれば、その需要も止まる。こうした時代の流れを考えないと解決しない。当社もアパレルや食品を扱うなど家電イメージの払拭を進めている。利用者の約8割は高齢者で、シニア向けの新たな提案で市場も作っていける」-SankeiBiz
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総務省:平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 |
EC市場で遅れをとっていたジャパネットたかたは、TV通販で囲い込みができていた高齢者世代にターゲットを絞り、オウンドメディアを高齢者と親和性の高い折り込みチラシに変更。主力商品も高級クリーナーなどTVに変わる新しい商品を提案したのが功を成したようです。
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オウンドメディアターゲットの違い |
良質なコンテンツ制作ノウハウがあれば、急なマーケティングの方向転換であっても対応出来ます。またそれは、顧客の事もよく知っているといえます。ジャパネットたかたは、オウンドメディアを通じて長年にわたり顧客との接点を持ち続けていたのです。
「TVからスマホ」「電波からネット」というパラダイムシフト
近年では、下のグラフからわかるように、TV広告を代表とするマスマーケットが伸び悩む反面、インターネット関連の広告がTV広告市場に肉薄しています。(※アメリカでは、2013年にネット広告がTV広告を上回りました)![]() |
出典:電通「2014年 日本の広告費」 |
ネット販売を巡る状況も大きな変化を遂げている。東京オフィス開設を機にネット販売の拠点を移し、人員も拡充。常勤の外部の専門業者などとも一緒になり、「例えば、ページのユーザビリティ改善やSNSを活用したコミュニケーション環境の構築、ネット独自の企画、スマホでの視聴なども考慮した45秒間の商品説明動画、集客の強化など」様々な施策を進めてきた。こうした様々な施策の積み重ねでネット販売売上高は拡大しているようだ。-通販新聞
ジャパネットたかたは、遅れをとっているインターネット市場にも注力し始めています。これからは、ターゲットとしている高齢者世代のインターネット利用も増えてくる見込みですから、当然の施策といえますが、すでに同社通販サイトの購入率が2割も増えているとのこと。
家電業界1位のヤマダ電機が50以上の店舗閉鎖を余儀なくされて低迷している中、ジャパネットたかたは独自の戦略転換で業績を上げているという事実。
ジャパネットたかたの事例を見るとオウンドメディアは、ネット時代以前からビジネスにおいて非常に重要なファクターであったことがわかると思います。
ではなぜ、最近になって話題になっているのかというと、インターネット上でのオウンドメディアは、一個人の才覚でもビジネスを生み出すことが出来るくらい参画の敷居が低くなり、以前と比べものにならないくらい低コストで運営できるからです。
資金の問題でマスマーケティングの利用が厳しかった中小企業にとっては、千載一遇のチャンス到来といったところでしょうか。
2015.7.15
ネット時代のオウンドメディアをプロデュースします
実は、iTEM自体もオウンドメディアを複数運営しています。オウンドメディアをプロデュースする制作サービスを充実させるのが主目的です。このサイトも実験的なオウンドメディアとしていろんなテストをしています。もう一つホワイトカラーの生産性を上げるためのソリューションを提供する「スマートビジネスで仕事を変える!」というオウンドメディアは、オープンから2カ月で月間10,000PVを達成しました。オウンドメディアに興味をお持ちの企業様は、ぜひiTEMにご相談ください。
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