会社案内は、BtoBでは特に欠かせないコンテンツです。さらに近年、情報が諸資源と同等の価値を有し、それらを中心として機能する情報化社会では、その重要性は増していくばかりです。
他社と差別化が出来て、経営にも営業面でもプラスになる戦略を盛り込んだ会社案内は、どのように制作スッレバ良いのでしょうか。
会社案内が企業を可視化する
良質な会社案内というのは、取引先や顧客、マーケットなどから「信頼を得るに足る合理的な情報」をより多く集積しているコンテンツであると定義しています。
「信頼を得る情報」をカテゴライズすると下図のようになります。
カテゴライズされた指標を元に取材やヒアリングで可能な限り多くの情報を聞き出し、整理していきます。すると必然的に会社がどのようにして信頼を形成しビジネスを営んでいるかが見えてきます。
信頼を得るためにどのような
「技術開発」を行っているか
「品質基準」を設けているか
「人材を育成」しているか、、等々
つまり、良質な会社案内を作成する過程で、企業を可視化するプロセスが副産物として生じるのです。可視化された情報は、自社の経営を顧みるにも役立ちますし、取引先や顧客にとっても重要な情報を提供することを可能にします。
ビジネス・ヒエラルキーから企業像をプロファイリング
収集・整理した情報をいくつかのビジネス・ヒエラルキーにマッピングしていきます。
まず、会社の骨格である、経営理念を分析していきます。このレイヤは、大手企業の場合、ほぼ明文化されています。一方、中堅・中小企業の大半は明文化されていないので、制作側の方で、ヒアリングを元に仮説を立てます。
この図でいうビジョンレイヤやミッションレイヤのキーワードが企業のキャッチフレーズとして使われ、バリューレイヤのキーワードは製品やサービス紹介のキャッチフレーズに使われることが多いです。
同様に、会社案内や企業サイト、製品サイトなどのキャッチフレーズは、この領域で考案し作成します。
次に具体的なビジネスモデルを分析していきます。
経営理念分析のミッションレイヤを具体的に掘り下げていきます。ここでは、経営理念がビジネスモデルにどのように反映され実行されているかを考察することによって、魅力的な商品やサービスの提供プロセスを理解することができます。
たとえば、「A社は技術開発力が優れていて、どこよりもはやく市場に最新技術を盛り込んだ製品を提供できるからすごい」「B社は、開発力は普通だが、販売網が全国にあるので安定した収益を得ることが出来る」等々、、企業のビジネスモデルの個性が見えてきます。
制作側は、その個性のアピール方法をデザインしていきます。
最後に組織風土を分析します。
経営理念のバリューレイヤを掘り下げていきます。縦串の情報伝達や意思決定の流れ、横串の情報共有や業務連携をみていくと会社のコミュニケーションの実体が見えてきます。
「風通しのいい会社」という表現がありますが、これはフランクな雰囲気の組織という意味ではなく、図でいう縦串と横串のコミュニケーションが活発で問題が発生したときにスムーズに情報共有され、すばやく解決プロセスが実行される組織という意味合いの方が的を得てるといえるでしょう。
組織の風土の違いで、職場環境や求められる人材は異なってきます。このレイヤは、リクルーティング情報を作成する際に特に重要になってきます。
こうして、ようやく会社案内のラフ案を制作することが出来るようになります。実際の所、ここまでの取材やヒアリングを行うのは大変です。
しかし、この作業を行うことによって、企業理念やその他、さまざまなことを振り返ったり、見直したり出来るメリットがあります。
自分たちの会社は、本当に働いて欲しい人材が活躍できる職場なのだろうか?ビジネスモデルを最大化するための組織運営ができているだろうか?など、経営にとって改善すべき問題が明確になることも少なくありません。
経営や業務に何らかの問題を抱えている場合は、会社案内や企業サイトをリニューアルすれば、問題解決の糸口が見つかるのではないでしょうか。
【会社案内制作事例:海外プラント商社J社様・他多数】
・CI(Corporate Identity)可視化の一環としての会社案内制作
・売り手市場の新卒採用で優秀な人材確保するためのリニューアル
・コンプライアンスが厳しい取引先獲得のために質の高い情報を編集して制作など